八咫烏 二

変わらない現状

だから早々にお弁当の料金を払ってここから去りたいにも関わらず、頼りのハクが全く便りにならないから困る。

見た事もないようなイキイキとした表情で、車の改造話に混ざっちゃってるから困る。

仕方ないから不躾にならないよう、さり気なく部屋の中を見回してたら、大きなTVの前に大量のDVDが並んでるのに気が付いた。

「観たいのあったら何でも持ってって良いぜ？」

あたしの視線に気付いたらしいクロさんがそう言ってくれたもんだから、喜々としてTVの前に近付いたら、すべてのDVDがスケベ系だったから眩暈がした。

「俺のおススメは右から３番目のヤツね」

しかも厨房の彼にはそんなアドバイスまで受けてしまい、断るのも失礼かと言われた通りのDVDを借りる事になった。

ちなみに女子高生の野外モノだった。