第1章 来訪者

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見覚えのない突然の来訪者に小夜は動揺する。 「…どなたですか」 男たちは一旦顔を見合わせてから一人が 「カズイさん、いるかい」 と懐かしい名を口にした。 「父は5年くらい前にどこかに行方をくらましましたよ。失礼ですが、父とは一体どういう…」 3人はそう聞くとまた顔を見合わせた。 「ここでは少し目立ちすぎるね。中に入れてもらえるかな」 やはり彼らも目立っていることは自覚していたようである。 草花が生い茂りうららかな空気が漂う春の季節のこの村に、3人はあまりにも場違いすぎる。 肯定の意を示さずとも、三人はすでに家へと足を踏み入れていた。
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