0人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
見覚えのない突然の来訪者に小夜は動揺する。
「…どなたですか」
男たちは一旦顔を見合わせてから一人が
「カズイさん、いるかい」
と懐かしい名を口にした。
「父は5年くらい前にどこかに行方をくらましましたよ。失礼ですが、父とは一体どういう…」
3人はそう聞くとまた顔を見合わせた。
「ここでは少し目立ちすぎるね。中に入れてもらえるかな」
やはり彼らも目立っていることは自覚していたようである。
草花が生い茂りうららかな空気が漂う春の季節のこの村に、3人はあまりにも場違いすぎる。
肯定の意を示さずとも、三人はすでに家へと足を踏み入れていた。
最初のコメントを投稿しよう!