第1話 ある日の夜

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……ん? 何にこの手に伝わる感触は? う~ん……とても冷たい物かな? もしかして後ろの女性が着衣している物は、鉄で出来た鎧なの? そう思うと僕は……やはり後ろの女性は、落ち武者のお化けなのだと思ってしまった…… だから僕は、また、やばいなぁ~? と、思ってしまって、その後は背筋が凍り付いたよ。僕は取り敢えず、後ろの女性を振り落とそうか? どうしようか? と、思案を始める。 「うっ、うううううう……み、水……」 また、僕の耳元から、後ろの彼女の声がしてきたよ……まあ、その他にも、彼女の生暖かい、それも荒い息が、僕の耳や首筋にも吹きかかるんだ──思わずゾワゾワ・・・・としてくるよ、僕は……でもね、後ろの女性……これって体温があるという事だよね? と、なると、彼女は、物の怪ではなくて、ちゃんとした人だという事だから「ちょ、ちょっと待ってね」と、だけ告げた。
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