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だって彼女の容姿を見ると──病院の人達びっくりするとは思うのだ?
それに、それだけなら、良いけれど。何所かね、国の秘密な機関の施設に連行されて、実験個体とかにされて酷い目にあったらいけないと思うんだよ。彼女はどうも宇宙人だと思うから? 救急車も呼べないし、病院へも連れていけないよ。
と、とにかくどうしようか? と、思案する僕だった。
◇◇◇◇◇
〈ガァ、アアアアアァ、ン!〉
僕が閉めた車の扉の音が、静かな暗闇の中で、山びこのように響きわたるよ。
「ふぅ、やっと、片付けが終わった……」
と、一人事を呟いた。商品や売り場の台などの片付けが終わったから、安堵を漏らしたの。
その後は、また後部座席の彼女の確認を取ったんだよ。今度は車の室内灯を点けて……
するとさ、宇宙人かも知れない。耳の大きな彼女の顔が、ハッキリと確認が、とれたのだ。
う~ん、目は閉じているけれど。とてもお顔が小さくて、シャープな顎をしているし。金髪ブロンドのロングな髪型に、とても綺麗な女性なんだよね。
……でもさ、そんな彼女、先程のトランクを閉めた大きな音でも、目を覚まさないんだ。
だから僕は、彼女が息をしていないかも知れないと思って?
慌てて彼女の唇に耳を当ててみたんだよ……
「ふぅ……ふぅ……ふぅ……」
う~ん、少しばかり息遣いも荒いけれど。彼女が呼吸しているのは確認が取れた。
だから僕は、取り敢えずは、安堵したよ『ふぅ』と、いった感じでね。
その後は、また、彼女の薄いピンク色した唇にスポーツドリンクを当ててみたよ。
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