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そうだ、そうだった!
僕は昨晩エルフの、それも女神のように美し女性を助けたんだ。
だからこのとても居心地の良いお膝は。エルさんの物なのだろうか……ッて、彼女しかいないよね、この部屋には。
と、思っていると。
「う、うるさいぞ、一樹……何を驚いている? もう少しここで安静してればいい……先程までは、あなた自身が、瀕死の状態で死にかけていたのだから……」
「えっ? そうなんですか?」
「うん、そ、そう……私のせいで……本当に済まない一樹……命の恩人と、いうか、あなたに手荒な真似をしてしまって……」
「いっ、いや、いいです……僕も女性に対して。もう少し、遠慮というか……考慮がたりませんでした。本当にこちらこそすいません……」
僕はね、仰向けの状態でエルさんに謝罪を入れたよ。体を起こそうとも考えたのだけど。エルさんがもう少し横になってるようにと述べてもくれたし。
このエルさんのお膝の心地良さが癖になりそうだよ。
そ、それにさ、もう少しエルさんに甘えて堪能したいと思うから、『本当にごめんね』と、心の中で何度もエルさんに謝罪をいれたよ。
「い、いや、それは良いのだよ……急務の事だし……そうしなければ私が死んでいた可能性もある訳だから、気にしないで欲しい……ただただ、男性に私の裸の身体を触れられたのは初めてだし、接吻も初めての事だったから。ついついと動転してしまって申し訳ない……」
「い、いや、いんです……それこそ、僕の方こそ申し訳ないです……は、初めてだったのですか、エルさん……?」
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