第3章 勇者は日本での生活を始めます!

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まあ、脱衣所もないけどね! (笑) と、いうお風呂だったから、入る度にお湯を沸かさないといけないんだよ! う~ん、平成の世()でもあるのかな? 今のね、時代と違って『カチン! カチン! カチン!』とガス湯沸かし機のスイッチをひねって──点火させていたんだ。 キッチンのスペースの流し台の湯沸かし器もそんな感じだったよ。(笑) まあ、とにかくね、そんな感じのお風呂だったから。特に頭を洗う時はお湯をかなり使用するから『ジャン! ジャン!』と、沸かさないといけないんだ。 今日からは、僕とエルとの二人が使用する訳だから。かなりのお湯の量を使用するよ。(笑) と、いう事だからね、最初はエルに『お風呂に入り、エル~!』と、声を掛けて述べたんだ。 ガスの湯沸かし器の使用の仕方が解らないと思うから!? それこそ浴槽に貯めてあるお湯を全部使用しても良いと思ったから。先にエルに入るようにと述べたんだよ。 「はぁ~い! 一樹!」 直ぐにエルから、明るい声が返ってきたよ。僕はね、その声を聞いて──今日からは一人ではないんだと再確認できた! それでさ、今日から一人での寂しい生活ではないんだと分かると。う~ん、なんて幸せなんだ! と、思ったよ。本当に嬉しくて、嬉しくて、僕は仕方がないと思った。 そんな小さな自己満足を堪能している僕に。「一樹?」と、エルが呼ぶから。「なに?」と、言葉を返したよ。 (2)
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