シン実は、怪談集。嫌な金縛り

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涼しくなって やっと睡魔がやって来た その瞬間 いきなり まぶたを そう二つのまぶたを ぎゅーっと 上から 押し込まれては 重みを顔面で受けました 「おいおい なんじゃこりゃ!」と目を開けようとするも そうなんですよ 両方のまぶたを 上から 指みたいなもので 押さえつけられていて 目が開かないわけでして 「ふざけるなぁ~!」と手で払おうとしたら これが ものの見事に 動かせない そうです 金縛りにあってるんですよ これは 非常に 不愉快きわまりない状況でしたねえ 第一 目をまぶたの上から グリグリやられて痛いし しかも 押さえつけられてて 目が開かない 何が 押さえてるのかも確認できないし また それを取り除くことが 金縛りでできない 本当に頭来ましたねえ この暑い熱帯夜 暑くて 目が覚めて エアコンつけて やっと眠れるって時に このふざけた状況 しかし いつまでも この不愉快な状況 いい加減 頭でっかち来たから どっか動くところないか?と 探っているうちに 口だけ 動かせるのに気がついて 「てめぇ~! 痛ぇ~んだよ! ふざけるなぁ~!」と 怒鳴り付けてやったんですよね そうしたら まぶたの上から押さえていた指の感触も重さもなくなって 手も動かせて ぶわ~! って起き上がったら 枕がなんかびっしょり 水こぼしたみたいに濡れてましたね 汗でもかいたんかぁ? が 冷たい水なんですよ 仕方ないから タオルで拭いては 枕 ベッドから退けては クッションを枕がわりに 寝ましたが はてさて? あのまぶたを押さえていたのは なんだったんでしょうねえ? 全く 夏の夜は わけのわからんやつが 来て困りますねえ 完
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