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「…草津。
茉莉川杏奈にもう一度、
振振り向かせたいなら死を選ぶな!」
黒縁眼鏡を投げ捨て、
草津の腕を掴み体ごと壁に叩きつけた。
その瞬間、
小屋の外から声が聴こえてきた
『本当に、
ここなんですか?』
☆☆
『…解ったぞ! あいつの居場所』
「本当ですか!」
『あぁ。
泉石の名前を出したら、
すぐあいつの居場所を話してくれたよ。
それにしても…』
「堂城さん?」
途中で言葉を切った、
堂城に、
昴が電話越しに問いかける。
『6年前に、
自分元から居なくなった女性をずっと想い続けて略奪結婚までしようするなんて、
泉石ってある意味一途?」
「…それで渚は、
どこに居るんですか?」
電話口から聴こえてくる昴の殺意。
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