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だから、
邪魔者は居ない方がいいだろう?」
「せん泉石先輩!?」
外に出ようとした渚を今度は、
杏奈が引き止める。
「どうしたの?」
「あああの? 私……」
なかなか次の言葉が出てこない。
「あっ! 大事な事言い忘れててた」
外に出ようと踏み込んでいた足をうしろに戻し、
二人の元に引き帰ると、
そのまま杏奈の隣に座りこみ、
彼女の耳元に囁く。
『…杏奈ちゃん! 柿谷霧矢が本当に欲しいなら……正々堂々奪いにきなさい。
私は、
逃げも隠れもしないわよ? だって、
私は、
柿谷の妻ですから!』
「!?」
渚の悪魔の囁きに、
杏奈は、
言葉を失うと同時に、
意識を失ってしまった。
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