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「……杏奈!」
渚は、
意識を失った茉莉川杏奈に、
必死に声を掛ける草津の姿を確認するとそのまま小屋をあとにした。
(いまの貴方たちには、
この花が一番お似合いですよ?)
<黄色スイセン>
花言葉:もう一度愛して欲しい=杏奈! もう一度やり直そう。
(草津から茉莉川)
: 私の元へ帰って=霧矢さん。
私を捨てないで! 私は、
貴方が好きなの。
(茉莉川から柿谷)
★
「……そこに居るんだろ?」
小屋から一歩山道に入ってきた渚は、
目の前に見える大きな木に向かってある人物の名前を呼び掛ける。
すると、
気の影からジーパンに黒いシャツを着た鳴海坂昴が姿を現した。
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