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「…渚…おれ…」
申しなさそうに、
自分の事を見詰めてくる昴に、
渚は、
微笑みながら彼の居る方に近づいていく。
そして、
彼の隣の立つと……彼の顔をまっすぐ見ながら話し始めた。
「……お前の事だから、
どんなに突き放してもこの場所にたどり着くと思ってた。
だって……」
_ポン_ 肩に軽く叩く音。
「昴。
お前は、
俺の相棒(しんゆう)だろ?」
「なななななぎさ!」
自分の名前を叫ぶながら抱きつこうとした昴を寸前の所で振り払う。
「おい。
お前、
なにか勘違いしてないか?」
「えっ!? おっとあぶねぇ」
振り払われた衝撃で、
前方にあった木にぶつかりそうになった昴は、
寸前の所で踏み止まった。
「俺の最終目的は、
岡宮永輝から美緒さんを略奪する事。
草津千里の事は、
単なる気紛れ。
まぁ、
あいつに死なれたら、
俺も後味悪いし」
(まぁ、
茉莉川杏奈とよりを戻したとしても、
あいつは自分から茉莉川杏奈に別れを切り出すんだろうな? それも、
一週間以内に)
「……渚。
お前、
やっぱり……」
「うん?」
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