略奪は、甘い蜜の誘惑

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「どうかしましたか?」  渚は、 驚く事なく、 平常心で、 返事を返す。  それどころか、 口元は、 不敵な笑みを浮かべている。  一方、 樹里は、 渚からの「結婚式の招待状」に驚き、 周りが見えていない為、 渚の表情の変化に気が付いていない。 「そんなの知らない!?」  怒りで、 今以上に周りが見えなくなっている樹里が、 怒りに身を任せてまま、 渚に襲い掛かってきた。 『……お礼がいらないなんて嘘なんですね? だって、 このキスがお礼なんですよね?』  _ヒュー_   樹里の背中に、 冷たい風が突然吹く。 「大丈夫ですか? 今度は、 さっきより顔色青ざめてますけど?」 「あぁぁぁぁ大丈夫です」  渚に襲い掛かっていた樹里は、 恐怖で一歩うしろに下がる。
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