略奪は、甘い蜜の誘惑

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「若草さん! 明日、 あいつの誕生日なんです。 だから、 明日……あいつに、 サプライズで婚約指輪……それから、 プロポーズを贈りませんか? そして、 あの招待状を本物にしましょう? 大丈夫! あいつは貴方に一途ですよ」 「ええええええええええ! 指輪なんて無理です! それに……プロポーズなんて……」 (婚姻届は送ってるくせ……) 「渚さん?」 「若草さん! 何事も物より、 貴方の気持ちが大事なんです! そんなに、 心配なら僕の知り合い紹介しましょうか?」 「んんん?」  驚きの展開に、 樹里の声が裏返る。 「だって、 一人だと不安なんですよね?」 「えっと……一人で何とかやってみます」  早くこの場から立ち去りたい。
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