最終章:僕は、君を略奪する。

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「俺、 結婚するんだ」 『おめでとう…って、 じゃあ、 昨日の話は、 全部嘘かよ!』 「あんなの作り話に決まってるじゃん。 まさか、 あそこまで騙される奴が居るとは思わなかったけど」 『泉石!?』 「おっと! もう、 仕事に行く時間時間だっから」  怒りを電話越しにぶっけてくる草津を無視して電話を一方的に切ると、 すぐさま(裏の仕事用)携帯で昴に電話を掛ける。 ★★ 『草津千里との会話は、 もういいの? 彼、 渚に話を訊いて欲しかったじゃあないの?』「…あいつなら、 もう大丈夫」 (そう、 もうあいつは、 偽りの愛に溺れ、 自らを死を望んだりしない) 『お前…草津千里の事、 好きなんだな?』 「はぁ?」  昴の意味不明な解答に、 渚はため息交じりに返事を返す。  , 『渚。 お前は、 あの日以来、 美緒さん以外興味をすら持たなくなった。 けど、 口では、 草津千里の事興味ないって言ったけど、 本当は興味あったんだな?』 「はぁ? 何言ってんだお前。 あいつと美緒さんは、 全くの違う。 草津は、 ただの同僚。 それ以下でもそれ以上でもない。 それどころか、 興味すらない」 『…だったらなんで、 昨日彼を助けた? 彼を助けても君は、 一円だって得をしない。 そうだろう?』  昴は、
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