最終章:僕は、君を略奪する。

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(自分にレモンティーを差し出してくれたこの女性とどういう関係?)  樹里がそんな事を考えていると、 昴と呼ばれた男性がそのまま自分の前に立って居た。  そして、 驚く樹里を無視して、 そのまま左手を持ち上げると手の甲にキスを落とした。 「!?」 「お客様が余りにも美しいかったので」 「わぁわぁわわぁぁぁぁぁ…」  突然の手の甲へのキスに、 樹里は、 何も言えず、 思考が停止が止まってしまった。  その様子を、 隣で見ていた滝川も、 昴の突然のキスに思考が停止してしまった。 ★★ 「…昴って、 滝川春って付き合ってるの?」 『あのさ? お前、 俺に、 婚約者居るの知ってるだろう?』 「えっ! 昴。 婚約してたの? マジ」 『渚。 殴るよ? 本気で言ってるなら』 「…ごめんごめん。 で、 灯さんとはいつ結婚するんの?」 『彼女の誕生日の12月25日に式を挙げるつもり。 それも、 彼女の希望でガーデンウェデインにするつもり」 「…流石、 花屋で働いてるだけはあるね?」 『ねぇ? 渚?』 「うん?」
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