135人が本棚に入れています
本棚に追加
でも、
どういう訳が、
自分の目と鼻の先に、
自分が立っていた。
それも、
岡宮永輝と初めてあったあの時の格好で。
永輝さんと初めて会った日、
仕事帰りだった私は、
突然暴漢に襲われた。
そして、
その男に今にも殺されると思った瞬間、
私の前に、
heroが現れた。
★
『…あぁ、
今日も疲れた。
早く家に帰って……キャー』
『黙れ! おとなしくしろ! 死にたいのか!』
『おとなしくするのは、
あなたの方です。
その手を離してください』
『何者だてめぇ! 死にていのか!」
『警察に通報しました。
貴方は、
その女性を暴漢を働いた罪で逮捕されますよ。
それでもいいですか?』
「ふざけたことしやがて! 殺すぞ!』
『僕は、
忠告してるんです。
いま、
ここで彼女を解放したら、
もしかしたら、
彼女も被害届を出さないかもしれない。
それに、
自分も警察が到着しても、
ただの痴話げんかと嘘をつく事だってできます。
さぁ? どうしますか?』
『……くそ!』
『大丈夫でしたか?』
『……あの? ありがとうございました』
『いぇ。
いまみたいの人の扱いは、
先輩で慣れてますから。
それより、
お怪我はありませんか? さっきの人に思いっきり刃物を突きつけられてましたよね?』
『大丈夫です。
最初のコメントを投稿しよう!