最終章:僕は、君を略奪する。

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「あぁ! 大丈夫です。 あの? さっきまでここにいた男性は?」  樹里は、 いまになってようやく、 鳴海坂昴が居ない事に気づく。 「あぁ……昴君ですか? 彼なら配達に行ってますけど? もしかして、 あいつかなにかしました?」 「あぁぁぁぁぁいえ。 ただ、 彼にもお礼を言った方がいいのかと思って」  樹里は、 目の前の女性の態度と彼女の左手の薬指に、 鳴海坂昴と同じ指輪をしていたので、 樹里は、 咄嗟に嘘をついた。
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