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その声に、
昴は、
今日まで、
渚に直接言えなかった自分の本音をぶつけた。
『渚。
僕が、
君に、
結婚前提に付き合って女性って初めて、
灯さんを紹介した時、
渚は、
自分の事のように喜んでくれた。
そして、
灯さんに、
こいつは、
馬鹿だけど、
愛した女性を決して泣かせたりはしない優しい奴です。
それは、
親友である俺が、
保証します。
渚。
俺は、
灯さんにそこまで断言してくれたお前の言葉と自分の事を親友って紹介してくれて嬉しかった。
だからこそ、
俺は、
お前が、
美緒さんを岡宮永輝から略奪するって決めた時、
お前の力になろうと思った。
例え、
お前が、
人として、
やってはいけない事をしている事は解ってる。
けれど、
俺は、
お前にも、
幸せになって欲しい。
そして、
6年前の呪縛から、
前を向いて欲しい』
『……昴。
ありがとう』
その言葉を一言告げられると、
渚からの電話は、
一方的に切れてしまった。
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