最終章:僕は、君を略奪する。

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_プチ 電話が切れる音_ ★  黄色のスイセン:花言葉:もう一度、 愛して欲しい。 (昴。 やっぱり、 君と僕は、 生きる世界が違う)  黄色にひかり輝くスイセンの花束を優しい顔で、 一瞬見詰めると、 すぐに悪意に満ちた顔を変えるフラワーショップ:ホワイトから、 美緒さんが働く広告会社がある方向に向かって歩きはじめる。 (さよなら、 昴。 灯さんと幸せに) ★  しかし、芹沢は、美緒が既婚者だと言う事を知らず、会社の利益の為だけに勝手に彼女を売った。   「芹川祐樹さんは、 本日は、 ご在宅でしょうか?」 『あの。 芹川は、 私ですけど……どちら様でしょうか?』 「そちらで、 働いている古閑美緒(美緒は、 岡宮永輝と結婚していたが仕事上は旧姓を名乗っていた)の旦那です。 今日、 会社の上司に、 呼ばれたから早く出ると言って職場に行ったはずの妻が、 上司から会社の為
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