止まった時間動き出す

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『古閑美緒さんは、 ご両親の仕事の都合で……』  僕の記憶は、 あの日からずっと止まったまんま。  あの日、 僕は、 一度死んだ。  美緒。 君は、 今どこに居るの?  美緒。 僕は、 いまでも君を求めてる。 君を愛してる。  ☆ 「……泉石先輩!」 「……わぁ!」 「どうしたんですか? 先輩、 まだ休憩時間じゃあないですよね?」 「まぁ、 そんなんだけど……」 「先輩……もしかして、 柿谷課長を怒らせたんですか?」 「なんでそうなるの?」 「草津先輩が、 この間、 泉石先輩が仕事中にここに居る時は、 決まって課長を怒らせた時だと」 「あの野郎」 「…泉石さん?」 「……ごめんごめん。 草津の奴が、 茉莉川さんに間違った情報を教えたみたいで」 「そうだったですか? じゃあ、 何してたんですか?」  紙コップに入ったお茶を飲みながら、 尋ねてくる。
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