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「やです。お願いです。お父さんを助けてください。」
お父さんと一ノ瀬さんは、黙って居た。
僕は、お父さんと、それから最近僕の体を貪る輩しか知らない。
一ノ瀬さんが、どうしてくれるのかも、知らない。
ただただ、お父さんがずっとずっと僕を守ってくれると思って居た。
なのに・・・
癌・・・なの?
長く生きられないの?
なら、僕も一緒に居なくなる。
お父さんと一緒に、居なくなる。
だからもう、あんなことは止めにして。
僕はお父さんだけ、愛してるんだから。
他の誰かの愛撫なんて、要らないんだから。
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