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「貴方は・・・不満は無いのですか?こうして監禁されていることに対して・・・」
バスタオルで体を拭きながら、一ノ瀬さんが僕の方を向いた。
僕も、バスタオルで体を拭いていた。一ノ瀬さんの視線に、恥ずかしくて体が熱を持つ。
「何の不満ですか?自由を、僕は、欲しては居ません。貴方が僕の傍に居てくれれば、それだけで十分です。」
「・・・それでは、貴方は・・・・・・・・」
一ノ瀬さんが、言いよどむ。
そのまま、無造作に、服を身につけて、バスルームを出て行った。
僕は、裸のままバスルームを出て、クローゼットに仕舞ってある服を身につけた。そして、一ノ瀬さんの後を追った。
一ノ瀬さんは、ダイニングテーブルに、付いていた。
茂子さんがもう来ていて、朝食の用意をしてくれる。
一ノ瀬さんは、無言で朝食を平らげた。
僕も、一ノ瀬さんを気にしながら、朝食を食べ終わった。
運転手の本田さんは、今日は休みのようだ。一ノ瀬さんは、執務室に入っていった。
僕は、その後を追った。
一ノ瀬さんとずっと一緒に居たい・・・
「貴方は、ご自分の部屋へ行ってください。私が、鍵を掛けますから。」
僕は、一ノ瀬さんに付き添われ、自分の部屋に入っていった。
一ノ瀬さんは、何か言いたそうにしながらも、僕の部屋に鍵を掛けた。
僕は、一人になる。
でも、この家には、一ノ瀬さんが居てくれる。
僕はそれだけで十分だった。
ゴロゴロと、ダブルのベッドで寝転がる。
僕は、暇を持て余した。早く一ノ瀬さんが来てくれないかな・・・
一ノ瀬さんのことを思い浮かべると、僕の下半身はじんと疼いた。
思うままに、下半身へと手を伸ばす。
僕は、一ノ瀬さんにされたことを想い浮かべながら、自身を慰めた。
一緒の家に居るのに・・・僕は、達した後、一ノ瀬さんを想い浮かべ、やるせない思いに沈んだ。
昼食時になったら・・・きっと、一ノ瀬さんが来てくれる・・・
その時に、一ノ瀬さんに愛して貰おう・・・僕は、そう心に決めた。
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