12章 本気の猛攻撃

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・ だからこそ── あの舞花とかいう女の出現には腹が立つわけでっ 仕事で濡れ場はしょうがないけど勃起は別じゃんっ あたしのこと考えて勃起したとかさ… そんなん言えばあたしが許すと思ってんのか──ってえのっ! 思い出すと腹が立ってきた。 だいたいさぁ、夏希ちゃん香水のことえらい開き直ってなかったっけ? だからなに?──とか言ってなかったっけ? 既製品だからなんだ? 時間に遅れたあの時、香水のこといったら狼狽えてたのってドイツよっ!? 明るいとこで堂々、腰振るヤツがエッチするのに部屋中の電気消しまくったりとかさっ 「てめぇだって怪しいじゃねえかバカヤロ──っ!」 興奮を押さえきれず、あたしは喫茶店裏口のごみ箱の蓋を開けてその中に思いきり叫んだ。 「はあっ…」 「………最近荒れ気味だな晶は…」 ゴミを捨てにきたマスターは手にした袋を捨てずそそくさと奥へ引っ込んだ。
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