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ああ、ダンナさんは お父さんに、娘を任せてください、僕はこんなに頼れますって、勝負に勝つことで示したかったんだな。
たぶん初日に試合を申し込まれたときに、男同士、通じるものがあったんだろう。だけど娘であり彼女には言えない。だから黙ってやっているうちに暗黙の了解になっていたから、話すの忘れたんだろうな。
ダンナさんを見ると完全に寝ているようだ。
いや、恥ずかしいから狸寝入りしているのかな? どちらにしろ会話に参加する気はないらしい。
「ダンナさん達、慌てたでしょう」
奥さんはちょっと むくれながら
「そうよ お父さんは怒るし、この人はあたふたするし、お母さんも いい加減にしなさいって言うし、私だけ悪者みたいになっちゃってね、家から出てっちゃったの」
「家出ですか」
「そんな たいそうなものじゃないわ、ただ飛び出しただけ」
「それでどうなりました」
「この人が追いかけてきてね、私が仲間外れされたのが気に入らないのを知って、謝ってくれたの」
おお良かった、大団円だね。
「でね、納得したからプロポーズもう一度受けて応えるつもりだったの」
え、まだなんかあるの?
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