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今、常磐線の特急列車の車内にいる。隣に座ってるのは異星人だ。
多分、金星方面から来た人で、全身が明るく光っていて眩しい。こんな光景も当たり前になってきた。
今年は西暦2030年で、いたるところで東京オリンピック10年祭が行われている。今から茨城の海浜公園で行われるその10年祭関連イベントに向かうところだ。
夏のクソ暑さはここ10年でホントにひどいことになり、最低気温33度、最高気温45度が当たり前になってきた。
今回の10年祭イベントでは圧縮した水を大量に無料配布するということだ。水は500mlペットボトルが1万円するのが当たり前の昨今。無料なら交通費を払ってでもいく。それでも普通に買うより安い。
圧縮技術は異星人が持ち込んだもので、これのおかげで、モノや人を小さくしたり大きくしたりが可能になった。だから、今隣に座ってる金星人のリュックの上には小さい家があり、その中にも金星人が住んでいるのが見える。多分、家族だろう。
オリンピックで思い出した。急ピッチでスタジアムを建設したせいで事故が起こり、相当なケガ人が出ているが、なかったことにされている。この事故も異星人労働者のせいにされた。悪いことは全部異星人のせいだ。
実は1000年前から既に異星人は地球に入ってきていた。2020年代に入って、ようやくその事実が一般にも知られるようになるのだが、多くの人にとっては歴史なんてどうでもよく、労働力としての異星人を求めている。
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