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「りっ、律っ?!」
朝からやたら爽やかな黒髪のイケメンが、私の部屋に入って来てる。
「いくら、幼馴染だからって勝手に女の子の部屋に入るのはどーなの?!」
涼しい顔して、ベットに腰掛けて私を見下ろしてる律に、可愛くない態度を取ってしまう。
「そうだよな。もう、あめりも妹じゃなくて女の子だよな!」
そう言いながら、優しい目で私の頭を撫でてる。
うっ。そんな態度ズルイよ。
いつまでも、妹扱いされてる私に、律に本当の気持ちなんか言えるわけもなく。
いつの間にか、律は可愛いからカッコイイに変わって、身長だってドンドン追い抜かれて。
同じ高校でも、アイドル的な存在になってしまった。
「律!あめり!朝ごはん出来てるから降りて来なさい!」
朝から、律が来てご機嫌なうちの母親がキッチンから呼んでいる。
「律!また、朝ごはん食べに来たの?」
たまに、律は今でもうちに来て朝一緒にご飯食べに来るんだよね。
「アサコさんの焼いたパン食べたくなるんだよねー。」
律の目当ては、私じゃなくて料理上手な母親の朝ご飯なんだよね…。
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