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雨の日なら他の動物は来ない。もし他のお客さんがいたら、一匹だけ特別扱いはできない。
でもグリン達しかいなかったら、虹色の鳥に色々な食べ物を出して、食べてくれる物を見つけられるかもしれない。
「また雨の日に来るよ」
グリンは言った。
次の雨の日になる前に、グリンとニッキはカメレオン店主に何かプレゼントを作ろうと考えた。
「僕はクリドルの実で作った、グリンのジュースが好きだよ」
グリンは床下にしまってある、瓶に入ったクリドルのシロップを取り出してみた。
クリドルの実がまだ青いうちに、瓶に入れて砂糖づけにしておくと、クリドルの実から汁が出て、シロップになる。このシロップを泉から汲んできた水で薄めると、美味しいジュースになるのだ。
「うん。もう出来てるな」
グリンは言った。
「このシロップを持っていこう」
グリンはクリドルのシロップをガラスのビンに詰めながら、誰かに自分の作った物をあげるっていうのも初めてだな、と思った。
次の雨の日、グリンとニッキ、レインは喫茶店に出かけた。
カメレオン店主は姿を消していたが、三人がやってくるとあっという間に姿を現した。
「やあやあ。いらっしゃい!」
と嬉しそうに言った。
「はい。これ。クリドルの実のシロップ。グリンが作ったんだよ」
「ほうほう。これがクリドルのシロップか! 聞いた事はあるが、見るのは初めてだ。」
「水で薄めて飲むと、美味しいんだよ」
ニッキが嬉しそうに説明した。
カメレオン店主はビンをあけると、ちょいとなめてみた。
「甘くて香りがとてもいい。ほんの少し酸味もある。これはおいしい!」
カメレオン店主は、目を見張った。
ニッキは自分の事をほめられたように嬉しくなって跳びはねた。
「さあさあ、座っておくれ。こっちだよ」
カメレオン店主は三人をテーブルに案内した。カメレオン店主が案内したテーブルの上には、ヤマイモの葉っぱをつなげて、簡単な雨よけの屋根が作ってあった。
グリンは頭を下げて屋根を壊さないように、そーっと屋根の下に入った。
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