大麦畑のダンジョン.3

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「あのダンジョンはそんなに稼げるのかい?」 「そういや、あんたも初日から個室に泊まっていたわよねえ」 「うちとしちゃ客が増えて嬉しい限りだけどねえ」 おかみさんが一方的にしゃべりまくる 「あがったぞー」 厨房から旦那さんの声が聞こえる 「あいよー」 「あんたらも後から来た連中に負けるんじゃないよ」 バンッと背中を叩かれる 「はい、ありがとうです」 おかみさんに言われてみれば冒険者風の人達が増えてきている 中央広場の朝市にも何人か見かける キャラバンでも何人かの冒険者が買い物をしている、店も増えている気がする いつものハンチング帽にチョッキの男に聞いてみる 「最近冒険者が増えて、それ目当てのキャラバンが来たんだよ」 「これは噂なんだがな」 「”大麦畑のダンジョンから魔法の武器が出る”らしい」 「さすがはうちの親方だ、金のニオイを嗅ぎつけたんだろう」 「こりゃ当分はここで商売を続けると思うぜ」 「おっと、風呂だろ?」 「2人で銅貨21枚の所を銅貨20枚でいいぜサービスだ」 手を前に出して支払いの催促だろうか? 「え?さらに値上がりしてるじゃないですか?」 「需要と供給ってヤツらしいぜ、親方の指示なんでな…わりいな」 「その代わりいつもの長湯は構わないよ、俺たちの仲だしな」     
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