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「このビックウェーブに乗ればダンジョン討伐も出来るかもしれないのにゃ」
「マサトにゃんも頑張るにゃ」
エルネちゃんが俺に振ってくる
「頑張ります」
ミリアちゃんの真似をして頬をポリポリする
確かに冒険者が増えたおかげで中層まではノンストップで行けるだろう
このまま増えれば上層まで行けるかもしれない
しかし…最終ボスはネイサンさん達もやりたくないと言わせる相手である
上層ボスまで行けても勝算は薄いと思われる
何かひと押し欲しいものである
午後からはダンジョンに潜るが、いつもより長めに潜ることにする
1週間ほど訓練とダンジョンの日々が続いたある日の朝
訓練の為に北門の空き地に行くと騎士団が駐屯していた
北門の外にある広場
北門の自警団の歩哨のジェイクさんに聞いてみる
ジェイクさんは60を超えた爺さんである
冒険者を引退後に先代の名主に雇われたベテランの歩哨である
「おう、おまえさんか」
「昨日の遅くにな、やってきたらいいぞ…夜勤のリオネルが言っておった」
「領主が討伐に騎士団を使うのは3年ぶりだ、今度は勝てるといいがのう」
「3年前は惨かった、騎士団の中から12人も死者を出したからのう」
当時の話を懐かしそうに、寂しそうに語ってくれた
騎士団をよそにミリアちゃんとアイリちゃんは訓練である
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