駅馬車.1

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「イスタリアの宗主国はそこから更に更に向こうだから心配はいらないよ」 アーティさんが代わりに教えてくれる 「午後は座学で地図の勉強でもするか?」 ニックさんがニヤリと笑う 午後は急遽、座学になった アーティとニックさんに大まかな世界地図を渡す 地方の名前や国の名前や街や町や村の名前を書き足してくれる 昔受けた依頼やお勧めの食事など話して聞かせてくれる まだ見ぬ世界の話は聞いていても楽しいものである ミリアちゃんもアイリちゃんも目を輝かせて聞いている 東に向かうルートを聞いたのだが、やはり魔の森突破は止められた 北ルートは魔物の森か魔物の海を突破する必要があるとの事で止めた やはり南ルートで東に向かうのが吉との事である 取りあえず南に行こうと思う 駅馬車は街道のみ走っている旅客郵便馬車である 馬車が来る間隔は上り下り共に10日に1度くらいである 町間の距離にもよるが2日から3日おきに町に止まるようである 町に入る日だけはベットで寝れるがそれ以外は野宿である 料金は一律1人頭金貨3枚で隣町までである 長距離も購入できるが乗り遅れても返金されない 席は空いていれば乗れるが空いていなければ乗れない 「お前達なら商人の護衛に潜り込めるだろ?」 ニックさんが言う 「駅馬車は急ぐ人には良いけど値段が高いしね」     
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