駅馬車.1

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アイリちゃんがいれば十分ではないかと、十二分の果報者では無いかと考える だがしかし…ミリアちゃんとも一緒に居たいと思う、思ってしまう へたれである…ため息を付く 「あの」 ミリアちゃんの声が聞こえた 「あ、はい…送りましょうか」 席を立つ、ミリアちゃんの顔をまともに見れない 「いえ、あの…一緒に連れて行ってもらえませんか」 「もしよろしければなんですが」 体の前で組んでいるミリアちゃんの振るえる手が見える 「もちろんです、喜んで」 顔を上げてミリアちゃんを見るモジモジしていて可愛い 良かったと思った、安堵したってやつだ 急に何かが抜けて軽くなった、また一緒に居られると思った 「あの、その」 ミリアちゃんが顔を赤らめて口をパクパクさせている…聞き取れない ミリアちゃんの向こうでアイリちゃんが両手を胸の前で握りしめていた 「あの、その」 「キャッ」 アイリちゃんに突き飛ばされたミリアちゃんが俺の胸に飛び込む とても柔らかい圧迫感に包まれる ミリアちゃんは俺に抱き着いたまま動く気配がない あれ? 柔らかい圧迫感と甘い匂いにおっきしてミリアちゃんのお腹に触れる しまったと、でも止まらない ミリアちゃんのお腹に触れる感覚で更に自己主張を強める 気が付いていると思う ミリアちゃんを持ち上げるように抱きしめる     
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