8人が本棚に入れています
本棚に追加
/48ページ
まさか自分と同じような人が毎月いたとは知らなかったライトは、隣のディベールをチラリと見る
ディベールはイラついた様子で男をじっと見据えている。
「勇者と一緒にいるお前は護衛役の騎士ってところか?」
「そんな事どうでもいい。ペラペラとよく喋る奴だ」
すっかり辺りが暗くなってしまい、月の明かりがぼんやりと三人を照らす。
ディベールは歩きだし男に近付く、男は斧を構えてディベールが間合いに入ったところで斧を振り上げ攻撃をしかける。
「私の邪魔をするな」
攻撃が当たる前に男の肩に軽く触れると、男の体がみるみるうちに石化していき顔だけを残して体は動かなくなってしまう。
「なっ、何だ…っ!」
「今回は相手が悪かったな。あの勇者は私のものだ。誰にも渡さない」
「お前…騎士じゃ…」
「騎士ではない。私は魔王だ」
ミシミシと音をたてながら残っていた顔も石化していき、やがて全て石になってしまう。
ライトが近寄り石になった男を触って見るが、ただの石像にしか見えない
「おい…これ治るのか?」
「ただの石化だ。魔導士かアイテムで戻る。死んではないから安心しろ」
そう説明するとディベールはさっさと先を歩いて行く。ライトは少し心配だったが、ディベールの後を追いかけて隣を歩く
最初のコメントを投稿しよう!