身勝手な駆け引き

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身勝手な駆け引き

翌日、ディベールに連れられ防具屋にやってくるライト。ダメになった鉄装備の代わりを探しに来たが、ライトにはどれがいいのかよく分からず壁にかかっている防具をぼんやり眺めていた。 (防具によって全然値段違うんだな…鉄装備やすっ!) ディベールは、店に入るなり壁にかけられた高そうな防具の前にいき何かを考えている様子。 ライトが近寄りディベールが見ている防具の値段見ると3000ギルと書いてあり鉄装備より数倍高い。ちなみに今の手持ちは1500ギルしかない。それも昨日盗賊から奪い去った金である。 「これ…買うのか?」 「金が足りないだろう?」 「うん、全く足りない」 ディベールは装飾品の方へ目を向け1つの指輪を覗き込む。見ている指輪は暗視効果と水中呼吸がついた序盤では少しレアな装飾品。値段は1000ギル。 「オヤジ、この指輪半額にしてくれ」 ディベールの言葉に店の店主は眉を釣り上げ訝しげにディベールとライトを交互に見る 「お客さん、こっちも商売でやってるんだ。これだって相場より安いんだぞ?」 「ほう、では条件をつけよう。半額にしてくれたら、今からこの勇者が海で暴れているイカを倒す」 「は?」     
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