勇者になりました。

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「よし、どんどん行くぞ勇者」 「わあぁ!!」 反射的に剣でどんどん斬っていく、30分もやればレベル1から6に上がっていて、ディベールは満足そうに笑みを浮かべつつ疲れきって倒れたライトに近付く 「なかなかやるな勇者」 「お前な!いきなり現れて何なんだよ!」 「魔王だ」 悪びれもなく腰に両手を当てて座り込んでいるライトを見下ろして告げる その言葉を安易に信じられるわけもなく疲れた体を起こして立ち上がるとディベールに不審な目を向ける 「魔王がこんなとこに…ましてや勇者の俺に会いに来るわけないだろ!」 「何故会いに来てはいけないんだ?」 「え?…えっと…」 「魔王は物語の後半でないと盛り上がりにかけるのか?勇者になってからすぐでは弱すぎて簡単に倒されてしまうからか?」 「…ぅ…」 「くだらん理由だ」 思いつく限りの理由を言いライトが口篭ると鼻で笑い飛ばす 「じゃあ何なんだよ」 「勇者、私を仲間にしろ」 「……は?」 「城まで案内してやる」 ニヤリと怪しい笑みを浮かべるディベールにライトの顔は曇り相手から一歩下がって首を横にブンブンと振る 「結構です。お前怪しいし、本当に魔王でも怖いし」     
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