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今月の勇者
「くっ…!」
ライトはもう1人の男と交戦していた。
男の剣は細身で軽く振りが速い、初心者のライトは攻撃する暇がなく受け流すのがやっとの状態。
「受けてばかりじゃ勝てないぜ?」
男はライトが弱いと判断したのかどんどん一方的に攻撃していく。ライトの剣を弾き胴体があいたところに蹴りを入れる。ライトは体勢を崩し尻もちをついてしまう。
その隙に男は剣を振りかぶる
「その首貰ったぁぁっ!」
「…っ!!」
ライトは両目をギュッと強く瞑り衝撃に覚悟を決めるが、いつまでもこない衝撃にゆっくり目を開けると綺麗な銀髪が目に入る。
なんとディベールがライト前に立ち左手で男の持っている剣を押さえ右手で男の首を掴んでいる
「私の勇者に手を出すな。愚か者…」
「……っ…」
ミシミシと首が締まり苦しそうに男が口を開け必死で息をし、ディベールの手を外そうと握っていた剣を離し両手でディベールの手を引っ掻く
暫く首を締めていると酸欠のせいか男が気絶して手がだらんと垂れ下がる。気絶したのを確認して男の首から手を離し男を地に転がす。
「残りは貴様だけだが、どうするんだ?」
「お前、何者だ?」
「貴様ごときに言う必要はない」
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