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「ココロさん、お風呂にお湯がたまったよ。ごはんの後に入ろうね」
「う!」
風呂沸かし機の「ウンディーネ」が告げ、ココロは、ウンディーネと数を数えたり、遊んだりしながら入浴をすませ、
それから、テレビの前でぐずぐずしながらも、ルナにテレビを切られ、パジャマに着替えて、トトとお布団に入りました。
ルナが照明をしぼり、
音をたてるのがシルフィの送風の音だけになりました。
他は、お外もしんとすると、
ココロは自分がまっくらな宇宙の中にひとりきりで浮かんでいるような、心もとない気分になります。
「ルナ、おはなしして」
ルナはぱちっと目をあけて頼みました。
「OK、ココロさん。
今日は眼鏡をかけた魔法使いの男の子の話を朗読しましょうか。
それとも雪のお城に住む女の子の話がいいですか」
語りながらルナは、アルファ波が出やすいリラックス系の音楽の中から、
一つの曲を選び、ほんの少し聞こえるか聞こえないくらいの音で流します。
ルナはココロが眠るまで、明け方までだってお話をし、歌を歌います。
そうしながら、連動したアロマディフューザーからほのかに安眠できるやさしい香りを放出しました。
ココロはいつのまにかそれらに包まれ、深い眠りについていました。
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