ココロとママたち

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冷蔵庫の扉に手をかけると、冷蔵庫のAI「ジャックフロスト」が言いました。 「ココロさん、おはよう。 きょうは、バナナとたまごがまだ1つずつ残っているから、それを食べよう。 今朝のレシピを確認してね!」 ココロは、フロストが冷蔵庫のドアについているモニターに出したイラストレシピを見ました。 「まず牛乳とコーンフレークをとり出すよ!バナナを輪切りにして、トッピングするとおいしいよ。 子供用のプラスチック包丁は、シンクの横の引き出しにあるよ」 ココロはイラストをみながら、牛乳を取りだし、シンクの下の食器洗い乾燥機を引き出して、中から大きめのボウルを取り出しました。 それをえいやっとテーブルの上にのせると、トトがすすっと、ココロの足元に子供用の踏み台を引っ張ってきてくれました。 「牛乳は体をつくる大切な栄養が入ってるよ!そのほか、今朝のごはんで栄養になるものはね…」 フロストが、食事の邪魔にならない程度の抑えた音量で説明します。 ルナは、朝食にふさわしい爽やかな、なおかつ楽しく食事できそうな軽快な曲を選択して、BGMに流しました。 食べ終わるとココロは「ルナ、テレビをつけて!」 と頼みました。 「OK、キッズチャンネルですね」 ルナは大きなテレビをオンにし、チャンネルを選択しました。 子供たちにおなじみの、人気番組のスタジオセットが写り、キャストの子供たちと指導のお兄さんやアイドル、着ぐるみマスコットが元気よく登場しました。 「キッズチャンネル、はじまるよー」 挨拶のあとに画面の下にテロップが流れます。 「きょうもげんきよくいこう!ていきょうは、人と人と、いのちをネットワークとテクノロジーでつなぐ、グレーシーCorporation」
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