第1章

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「お久しぶりです」 「……帰って下さいーっ」 バッタンとドアを閉める、母は父と離婚してからずっと僕を育ててくれた、が全日事故で亡くなった、まだ13歳に成ったばかりの中学生では何も出来ないのは分かっているけれど、僕には幸いに文章を書くという才能と母の苦労を和らげようと株やアプリなどプログラミングの才能があったから。 僕の治療に掛かるお金を体調がいい時に稼いでいたんだけど。 それがいけなかったのか、父に見つかったらしい。 「……施設に行っても、治療代は稼げるし心配しないでね」 小さくなった母のお骨に話し掛ける、お骨はお寺に無人仏として預かって貰う手筈に成っている、明日にはこの部屋ともお別れだ。 「お母さんごめんね」 ふはぁーっと布団を片付ける、小さくコンパクトにして業者に後は任せる。 僕は体力が余り無いから、少しだけ休憩をしながら本棚やキッチンの棚や母の私物を片付ける、お皿や割れ物や鍋類は売れるから売って、母の服に金属も売って、本はプレミアの物や好きな物を圧縮袋に入れて厚さを縮める。 パソコンと株に必要な物は持っていく、アイホンでも出来るんけど、破産したら不味いからね。 「ふーっ」 売りに出す物をキャリーバッグ に入れる、母が仕事で旅行にいく際に使っていた物だ。 最終的には基本的に全部売るが、キャリーバッグは売らずにパソコンや本や人に見られたくない物を入れておく事に役にたつからね。
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