隣室の音

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隣の部屋からは、小さな音がコツコツと漏れる。壁自体そう薄くはない筈なのに、何故か4号室の音や声が時々聞こえる。  このアパートの3号室に住んでる蒼井くんに聞いても、 「声っすか?4号室?いぃや、全然聞こえないっすよ?」隣では仲良さげに彼女が立ってくっついていた。  とにかく、誰も4号室の住人を知らない。 「いたかなぁ?」とボサボサの頭をかきながら答える三雲くん。 「気のせいじゃないですか?小坂さん、疲れてるんですよ」と逆に心配してくる瀬川さん。 「はふぅ。顔ぐらい見せろって・・・ったく」久し振りに飲んだ酒は、疲れた身体を闇の奥へと沈ませていく・・・ 『だって・・・。くすっ・・・どうする?』 「・・・・・・。」
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