1 嘘でしょ! ヒツジっ?

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――ひゅうぅぅ、ぅぁぁ、っ 「ね、ねぇ? あと、だんだん音が、大きくなってきてない?」 「はい。どこか耳障りな、甲高い音が先ほどよりも大きく……」 ――ひゅうぅぅ、ぅ、ぅあぁああっ! 「……っ、葵様っ!」 「えっ!?」 「うわあぁああっ! 助けてぇぇ、っ!」 ――ボンッ!! 「ぎゃっ! ゴホッ、ゴホッ! 何、コレっ? ゴホッ!」 「葵様! 大丈夫ですかっ?」 「だ、大丈夫……ゴホッ。でも、なんで、いきなり煙が……ケホッ」 何が起こったのか、全然わかんない。 ずっと聞こえてきてた変な音が近づいてきたと思ったら、それは誰かの叫び声だった。 ……気がする。 でも、そのことに気づいた途端、いきなり湧き出てきた真っ白な煙の中に包まれちゃったのよ。 その時、ものすごい衝撃を身体中に受けた気がする。 けど、どこも痛くない。 きっと、咄嗟に抱きしめて、かばってくれた十蔵さんのおかげね。
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