2 元に戻るための方法

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何が起こったのか、全然わかんない。 今朝、十蔵さんとふたりでお庭に出た時に、ソレは起こった。 誰かの叫び声が風の音に混じって接近してきたのと同時に、私たちふたりは、突然真っ白な煙に包み込まれた。 その煙が消え去ったら、私と十蔵さんは変身してたの。 「うわわわわ! 兄上が! 葵様がぁ! いったい何があったのです? この、獣の耳は、どういうことなのですかっ?」 驚きの、ケモ耳キャラに。 うん、そうよねー。びっくりよねー。 十蔵さんの異母弟、宗次郎(そうじろう)さんの喚き声が、料亭『瀧川』の二階奥の座敷に、響き渡った。 いったんお部屋に私たち全員を連れ戻したとらさんが、主治医である千代菊(ちよぎく)さんを呼びにいってくれてる間、朝餉(あさげ)を部屋まで運んでくれた宗次郎さんだったんだけど。 部屋の襖を開けるなり、その表情は驚愕で引きつった。 そして、質問の嵐。 でもね、宗次郎さん。いったい何がどうなって、こうなったのか。私も十蔵さんも全然わかんないのよ。 なんで、いきなりケモ耳キャラになっちゃったのか。 私たちこそ、その理由を知りたいんだってばぁ!
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