4 終幕。そして…

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「はい、約束です」 差し出した小指に、十歳さんが同じように小指を出して絡めてくれた。 私が教えた『指切りげんまん』をちゃんと覚えててくれてる。 「甲賀様と千代菊様、それに宗次郎のぶんも含めて、多めに注文しておきますね」 「わーい! 嬉しいっ」 とらさんの御新造(ごしんぞう)様になった今は、あんまりはしゃぐなとか、大食いは控えろとか、色々制限されちゃうことも多いんだけど。 十蔵さんは、そんなこと、ひと言も言わない。 「息抜きも必要ですよ」って言って、好きなようにさせてくれるの。 そのセリフを言う十蔵さん自身が、誰よりもストイックに生きてるのに。 だから、そんな十蔵さんに、私も言うって決めてることがあるの。 「十蔵さん、大好きっ! 来てくれるの、待ってるね。お散歩したり、絵を描いたり、双六(すごろく)したりして、また遊ぼうね。 あと、お団子も待ってるね!」 「……ふふっ。ありがとうございます。 はい。葵様が喜ばれることなら、何でも御一緒いたしますよ。 取りあえず、団子三種盛りを進呈いたしましょう」 「うんっ!」
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