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「柏木、いつもお馬鹿の相手させてすまんな」
一瞬、柏木先輩の変な顔があった気がするんだけど、(私に対する)傍若無人な発言に声のする方へ向く事にする。
私をコケにしたのは、薄いブルーのシャツにネクタイ姿の社会人。図書室の真の主。
いわゆる、図書室の先生。
「人をバカにする前にっ、桐野センセ、ちゃんと仕事してっ」
「ん?図書委員の仕事のせいで点数落としたのか?へー、ほー、そーかー」
「そうかもね」
そして、この気安い間柄。
桐野先生こと、桐野湊は、私の従兄である。
しかも、かなり、兄妹に近い感じの。
普段、私は湊兄ちゃんと呼んでいる。
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