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本棚に追加「残念だったな。つい先ほどまでオーナーがいた。今頃アストリアに向かっている。入れ違いだな」
瀬津の元へ行ったのだろう。克也はグッとこらえ、「小山田さんに話がある」と言った。
「昼間、瀬津と話しました。オーナーとオレ、どちらかを選べと」
「奪うのではなかったのか?」
「意味がないとわかったんすよ。瀬津がケリ着けねえ限り、奪ったところで何の解決にもならねえって」
「それで、彼が君を選ばなかったら?」
克也は肩をすくめてみせた。
「そのとき考えます」
行き当たりばったりの行動に呆れたのか、小山田は深くため息をついた。だが、その口元は緩んでいた。どうやら、笑ったらしい。
「考えすぎて動けなくなっている私とは大違いだな。君が羨ましい」
「考えるのが苦手なだけです」
いつも無表情なだけに、自分の前で表情を崩す小山田が新鮮に映った。同時に、最上階で会ったときの様子を思い出す。
小山田は篠崎を愛している。
彼もまた、瀬津を篠崎から離れさせたいのだろう。そう考えれば、瀬津や克也に協力的な態度をとるのも理解できる。
それ以上のことを詮索する必要はないのだが、やはり気になってしまった。
「余計なことかもしれないんすけど、小山田さんとオーナーって……」
躊躇いがちに尋ねようとすると、

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