2

6/32
前へ
/268ページ
次へ
振り向くと、それを言ったのは黄色いワンピースに白いカーディガンを羽織った女性だった。立ち姿もスラッとしていて、いかにも育ちがよさそうな雰囲気を漂わせていた。 ──こんな人いたっけ……? 恵梨香は不審がった。だが、よく見るとそれは、こないだ朱美たちからDVの疑いをかけられていた悦子だった。 「えぇ!! 瑠衣ちゃんのお母さん!? え、どうしたんです!?」 すると、愛美も気付いたらしく、すぐに悦子のところに駆け寄っていった。 「なんか感じが変わったというか……別人みたい……」 愛美は舐め回すように彼女の全身を眺めた。一方、身体を見られている本人は嬉しそうに微笑んでいた。
/268ページ

最初のコメントを投稿しよう!

23人が本棚に入れています
本棚に追加