0人が本棚に入れています
本棚に追加
「ああ!?なんてー!?声が小さくて聞こえねーな!?」
「我々、商品開発部の見通しが甘かったからです!!」
「ちっ!やればでんじゃねえかとっと座れ!」
気の弱そうな社員はべそをかきそうになりながら、また静かに席に座った。
「この会社がここまでやってこれたのは、次にくる日本のブームを予見して、そいつを商品へと反映させて来たからだ!それなのに今のお前らと来たら、やれ最先端だの新技術だの顧客のニーズを忘れて好き放題やって、挙句の果てには物が売れないのは営業部の責任だぁ?なめてんじゃねぇぞ!」
机に拳が叩きつけられ、開発部の一同はビクッと体を震わせた。
「社長命令で俺がこの部署の指揮をとることになったからな!今後はビシバシ行くから覚悟しておけ!!」
言いたいことを言って溜飲が下がったのか、部長は少しだけ落ち着きを取り戻した。
「ふぅー。おい、そこのお前」
しかし、安心したのもつかの間。
気の弱そうな社員が、再び部長の槍玉に挙げられる。
「お前、次になんのブームが日本にやってくるか分かるか?」
「ブ、ブームですか?」
「そうだ!今、日本にはどえらい波がやってきている。それが何かわかるかと聞いているんだ?」
「わ、わかりません・・・」
最初のコメントを投稿しよう!