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どうやら真奈美が食べてしまったらしい。
「ご、ごめんなさい。他にも仕込んでいると思って……」
「しょうがねぇな。次からはちゃんと言ってから食えよ」
真奈美はそう言いながら立ち上がり、二人に向かって頭を下げる。
荒川は呆れながらも、いつもの事だと思っていた。
「……あ、あたしの牛スジが」
しかし、比奈はワナワナと震えだして、立ち上がって真奈美に向かい合う。
「比奈ちゃんごめんよぉ~」
真奈美は両手を合わせて、比奈に許しを請う。
「あんたはいいよなぁ。そうやって不思議ちゃんキャラでいればなんでも許されると思っているんだから……でも、あたしにとって牛スジは……」
比奈は、無表情で真奈美を見つめながら、先ほどよりも震えている。
「ブチコロ助ナリ!!!」
そして叫びながらキレた比奈は、置いてあったグロカワのぬいぐるみを真奈美に向かって投げつけた。
「こ、これはメテオジャム!? 比奈ちゃん、ゾーンに入りましたね」
真奈美は、何か芝居がかったような言い方をすると、両目を思いっきり開いた。
「エンペラーアイ!!! ア~ンドゥ!!! ボクサカオヤコロ!!!」
そして真奈美も叫んで、グロカワのぬいぐるみを投げ返す。
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