第一章(4/6) ロングヘア:阿賀孝典

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 それから4時間ほどかけて修正し、書き出しをして、26時半ごろに代理店の営業にメール送付。  30分待っても返事がないので、電話をかけてみる。  エディターさんに、エナジードリンクを渡して、飲んでもらっている。 『あ、すみません……。寝てました……から見ます……』  寝てんじゃねえよ。すぐ見ろ。  とは言えず、 「お疲れのところ起こしちゃってすみません、よろしくお願いします……」  なんて言ってみる。  電話越しだけど、俺も揉み手をしているようなもんだ。  5分後、電話がかかってくる。 『文字修正があといくつかあるので、メールに打って送ります。そのまま流し込んでください。』  そこから20分くらい。  時刻は27時半を回っている。  メールが届いて、それを再度エディターさんに渡し、編集作業から、書き出し。  28時半ごろ、書き出した動画データをメールで送り、今回はすぐに電話をした。 『あ、ありがとうございます。今見てます……。あ、大丈夫そうです。』  なんとかOKが出る。 『そしたら、こちらを、DVDで3枚と、動画データでもいただいておいていいですか?明日朝9時に得意先試写なので、8時半までに弊社に届けてください』  そこから書き出しとDVDへ入れる作業。  その脇で一度仮眠を取ろうとした時、またケータイが鳴る。 『まだいますか? よかった……。すみません、カットシートも20部必要でして……。ご用意お願いします』  カットシートは、映像データが全カット印刷されているもので、地味に作成に時間がかかるものである。  これから、それを作るのか……。  6時半ごろ、カットシートが出来上がり、20部印刷をする。  ダブルクリップで留めないと、前々回めちゃくちゃ怒られた。 「いや、得意先に出すのがホチキスとかありえないので……」  とのこと。
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