1 合格発表

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 「君と米蔵とではかなり身長差があるし、米蔵はそれなりに鍛えている。力もスピードも君に(まさ)っているはずだ」  「それは、この人が左脚を怪我してるから、それを利用して」  みずかがそう言った瞬間、浅香の目が見開かれた。後ろの男も驚きを隠せない表情で、自身の左脚を気にかけるように見た。  「いつ気づいた?」  「走ってきた時に」  「走り方に違和感があったか?」  「ちょっとですけど、まあ」  浅香も、米蔵というらしい高身長も信じかねている様子で、黙り込んでしまう。  「パッと見て、体のことは大体分かります。病気とかは無理だけど、身長とか、体重とか」  いらない情報だとは思いつつ、みずかはそう付け加える。このままだと話の(らち)が明かないし、質問が延々と続きそうだったからだ。  「米蔵のは?」  「一八五センチ、七八キロ」  「当たってるか?」浅香が振り向いて尋ねる。米蔵と呼ばれているその男は、目を丸くしており、「合っていると思います」とこぼす。  「身長なら目で見て判断するだろうし、まだ分かる。体重もか?」  「はい。昨日量ったばかりなので」  「…ちなみに俺のことはどれくらい分かる?」  浅香は訝しんで尋ねる。みずかは浅香の全身を眺め、分かることをそのままに述べた。  「身長は一七六センチ。体重は…多分六三キロ。年はアラフォー。えっと…足は二六くらい」  「成る程」浅香はそう漏らす。「能力はこれで間違いなさそうだな」  「でも〝()え〟ないんですよね?」米蔵が詰め寄る。  「ああ…、でも恐らくそうだ。かなり正確に言い当てている。レアケースだろう」  「そんなこともあるんですね…」  「…あの、さっきから何の話をしてるんですか」みずかは二人の会話に強引に割り込んだ。ああ、と浅香がみずかに視線を戻す。

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