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「キャー変態っ！」
会心の一撃を食らわせるマルアさん。
変態オヤジに対して何かあったのか、その一撃一撃は重い。連係プレイで、じわじわ攻め込んできていた奴らの陣形がほころび始めた。
とは言え、個々の能力が高い彼らである。そう易々とやられてくれない。変態には変態の意地もあるだろうし。
「おわっ」
魔法が飛んできた。蜘蛛らしく、蜘蛛の巣のようないかにも当たったら速度が落ちますよな魔法。一発は回避できたが、足元に一発食らった。
予想通り鈍化の魔法のようだ。
ベタベタとした餅のような物が足の裏にこびり付いたような不快感を感じる。攻撃を避ける時に、ワンテンポ遅れて地味にダメージを受けてしまう。
そしてもう一発の蜘蛛の巣。
さらに動きが鈍くなる。重ねがけ出来るタイプの魔法のようだ。しかもこれは通常の魔法とは違い、呪いに近い特技のようなもので、魔法の耐性がそれなりにある勇者の僕でも、関係なく効果を受ける。
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